FIDOとは?フィンテックにおけるFIDOの重要性
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FIDOとは?フィンテックにおけるFIDOの重要性

2022/11/22

暗証番号入力・パスワード等の不要時代が本格的に到来し始めています。近年、スマホにクレジットカードを登録して支払うスマホ決済やタッチ決済などが主流となってきました。これに伴いネット上での個人情報の取扱もさらに重要視されています。正確で速く安全な本人確認を行うことは、多くの金融サービスにおいて新たな挑戦であり重要な課題となっています。このような新時代の幕開けが、FIDOと生体認証によるオンライン上での本人確認の重要性を高めています。

本文では、FIDOについての理解を深め金融サービスにおける運用の特徴を探求すると共に、顔認証とフィンテック(Fintech=フィナンシャルとテクノロジーの融合)の応用成功事例も踏まえ如何にして金融業界の発展と新たな挑戦を支えるのか、そしてサービス効率と質の向上でさらなる顧客満足度の向上を目指すべく要点をご紹介します。

FIDOとは

Fast Identity Online略してFIDOとは、デバイスやウェブサイトに個人情報やクレジットカード情報を登録して利用する際に生体認証による本人確認を行う技術を意味します。デバイスと生体認証技術を使用して多要素認証(Multi factor authentication)を行うため、新たに暗証番号やアカウントの再申請や実際に店舗へ資料を持参して出向く必要がありません。

関連記事 コラム:「多要素認証」の導入が求められる理由とは

FIDO アライアンス

FIDOアライアンスは、2012 年にサードパーティ決済プラットフォーム大手PayPalにより設立されました。FIDOアライアンスにはこれまでに200を超えるメンバーがおり、CyberLink FaceMeもそのメンバーです。Google、Microsoft、Apple、Samsung など世界的に有名なテクノロジー企業がパスワード不要時代に向けたより厳格な情報セキュリティ意識の向上と促進のため協力及び支援を行なっています。

FIDOには現在、生体認証を利用してユーザーとデバイスを紐づけるUAF(Universal Authentication Framework)、より強力なセキュリティのため2つ認証を利用した多要素認証U2F(Universal Second Factor)、そしてWebAuthnとCTAPからなる国際規格基準のFIDO2の3種類の通信規格(通信プロトコル)があります。

より安全かつ早い本人確認サービス

オンライン本人確認技術としてFIDOは、多様な領域に応用利用できるだけではなく、デバイス認証も兼ね備えている為ユーザーは個人情報を何度も入力することなく、顔認証を始めとする生体認証のみで本人確認が行えます。さらには、個人情報の漏洩や流出を防ぎ、オンライン上での金融サービスの登録やネットショッピングの決済を従来よりもスムーズに行えます。

関連記事 コラム:顔認証によるeKYC本人認証と不正防止の強化

FIDOオンライン金融サービスのセキリュティ上の課題

ネットバンキングにおける情報セキュリティに関連した下記のような事件や詐欺は依然として多発しており、フィンテック技術の進歩と重要性が日々増しています。

  • パスワードの悪用や個人情報が暗号化されていないために起こる漏洩や改ざん
  • フィッシング詐欺(例:メールにて悪意のあるハイパーリンク等を送信して、ウィルスや詐欺内容のあるサイトへ誘導するフィッシングメールなど)
  • 公共のWi-Fiネットワークやサードパーティ製のアプリケーションを悪用した個人情報の漏洩(パスワードが設定されていないフリーWi-Fiスポットや公共スペースのPCキーボードに個人情報窃盗用のソフトを埋込み遠隔で情報を盗み取る場合が多い)

ネットバンキング等のオンライン上での金融サービスの普及が益々進み一般化する中、上記のようなアカウントやパスワードの入力動作等を悪用した事件が絶えず発生しています。これらのセキュリティ問題を解決して安心安全な金融サービスを目指すべく、FIDOは日々進化し続けてゆく必要があるのです。

FIDO生体認証

FIDOは「公開暗号方式」を使用してユーザー情報の認証を行なっています。これはデバイス認証とFIDO認証を結びつけると共に、認証のない相手には情報やログインを共有しないシステムです。

ユーザー/会員登録時に、利用者デバイスに独自の公開鍵とFIDO認証秘密鍵を作成します。公開鍵はネットワークサービスのサーバーに送信され本人確認を行い、秘密鍵と利用者の生体情報は利用者のパソコンや携帯電話、パスキーに保管されるため利用中に盗まれる危険を大幅に軽減します。これらのエンドツーエンド暗号化を使うことで、ユーザーは個人情報やパスワードの入力不要で全てのデバイスから本人確認が可能になります。

銀行や金融機関そして保険業界(BFSI)にとって、安全性がより強力に強化されることを意味するだけではなくコスト削減およびよりよいサービスの提供につながります。またこれらの業界はサイバー攻撃の標的になることが多いため、高度な安全性と利便性を兼ね備えていることからBFSI業界から瞬く間に多大な支持を得ました。

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FIDO認証がフィンテックにおける3つの特徴

もっと安全に

FIDOは生体認証システムに対応しているため、指紋や顔をスキャンするだけで、アカウントのパスワードや重要な個人情報の盗難を心配することなく登録して利用することができます。資金洗浄や怪しいクレジットカード取引、詐欺等を識別して減らすこともできます。

費用対効果の改善

専用設備を用意する必要がないため、従来の金融サービスに必要な設備や設置コストが節約でき、任意のプラットフォームまたはシステムにて金融サービスを展開できます。また、顧客の身元を肉眼や手動で確認する必要がないため、運用コストを大幅に削減できます。

顧客体験の向上

口座開設・取引・支払いなど、オンライン金融サービス及びインターネットバンキングサービスをスマホ等の端末で迅速かつスムーズに使用できるということは、ユーザーはより良い顧客体験を得ることができます。デバイスやプラットフォームに関係なく、顔認証やその他生体認証からユーザーはすぐにサービスを利用できるため、金融機関サービスの品質と効率が向上します。

顔認証技術、フィンテックへの更なる応用:オンライン口座開設、暗号通貨と遠隔での生命保険契約

前述のように、FIDO 認証で使用される方法には生体認証技術が含まれており、従来の指紋認証による健康上の理由や接触によるウィルス感染、技術的な問題 (Touch IDの障害、指紋を認識できないなど)がないため、顔認証は企業でより多く使用されています。

以下では、顔認証とフィンテックを融合させて様々な金融および保険サービスに適用される3つの事例をご紹介します。

Good Finance:顔認証でeKYC金融サービスにおける行程を簡易化

証券取引を専門とする台湾の証券会社Good Finance(美好金融)では、デジタル化への移行が進む現代社会の影響を受け、証券取引を含む財務管理・投資顧問等のサービスをテクノロジーと金融サービスを融合した新しいアプリケーション−−「美好金融」への乗り換えを決定しました。こちらのアプリケーションでは、FaceMe eKYC/フィンテック顔認証ソリューションが採用され、ユーザーへよりスピーディーで快適な口座開設と資産運用サービスの提供を行います。

  • 「スマホ+顔認証」で本人確認と口座開設完了、手続にかかる待ち時間を短縮
    Good Financeでは、サイバーリンクFaceMeの顔認証技術をアプリへ導入しました。これにより、利用者が直接金融機関へ出向き書類へのサインをする手間が省け、柔軟で良質なサービスの提供が可能になったほか、手続き時の肉眼による起こるミスを軽減、顔認証データを管理者が監査目的として利用することもでき効率的且つコストの削減もできます。
  • 「顔認証本人確認+なりすまし防止技術」で個人情報の安全管理を強化
    FaceMe顔認証技術では、eKYC本人認証を金融機関サービスへ使用することができます。開設時にまずは身分証明書と顔写真を撮影、そしてAIにより証明書と顔写真が同一人物であるかの「本人確認」が行われます。その後、FaceMe「なりすまし防止」機能にてスマートフォンやタブレットの2Dカメラを使用した顔認証で更に厳密な本人確認が行われます。FaceMeではカメラの前にいる顔を人物か写真やビデオなのかを判断できるため、写真やビデオで身分を偽った犯罪や悪用を未然に防ぐことができます。

成功事例 FaceMe® eKYC & フィンテック ソリューションを使用したe保険アプリケーションによるセキュリティ強化となりすましの防止

BitoEX:eKYCを導入で加入手続き時間を短縮

BitoEXは、暗号通貨取引プラットフォームを提供する台湾の企業であり、世界の業界信頼度ランキングでは上位 50位の暗号通貨取引プラットフォームです。ユーザーは BitoEXでさまざまな仮想通貨の取引ができます。仮想通貨の特性を活かすべくFaceMeを導入、登録にかかる時間を短縮して、新規登録の敷居を下げることで効果的に利用者数を増やすと共に顧客体験を改善します。

  • 顔認証eKYCを導入、手続受付期間を10日間から最短24時間に短縮
    従来の暗号通貨取引プラットフォームの登録行程は面倒で時間がかかり、利用者は身分証明書を提供し関連書類をアップロード後、同意した証拠として保有書類の写真を撮る必要があり、オペレーターは肉眼での本人確認が必要でした。FaceMe 顔認証 eKYC 技術の導入後、手作業による認証作業をAIで処理することが可能になりました。99.81%の正確な認識率を誇るFaceMeによって、本人確認プロセスを10日間から24時間に効果的に短縮されました。
  • 従来の認証・登録方法に代わる顔認証で顧客獲得向上へ
    高速かつ正確な顔認証が多くの金融機関から求められています。さらに、FaceMeはクロスプラットフォーム (Windows、Linux、Android、iOS) での利用もできるため、FaceMe® フィンテック ソリューションを使用して、iOSおよびAndroidユーザーに、オンライン口座開設や本人確認などの複数の金融サービスの提供が可能になりました。この動きは、新規ユーザーの登録意欲をかきたて新規顧客獲得が増加するだけではなく、実際に取引時により活発にサービスを利用してもらうことにつながります。

成功事例 BitoEX 暗号通貨取引所の新規ユーザー向けeKYCシステム

生命保険会社:顔認証をウェブ面談に導入、遠隔で参加者の本人確認

コロナウィルスの世界的大流行を受け、台湾では金融監査管理委員会が保険会社に対してコロナ渦に保険を必要とする加入希望者にサービスを提供し続けるための遠隔ビデオ保険補償の実施に関する支援を行う内容の規則を発表しました。

台湾国内有数の金融機構では、顔認証を含むなりすまし防止機能、ID認識アプリケーション、個人認証、光学文字認識(OCR)、そしてオンライン会議モードにより保険外交員と加入希望者は対面することなくスマホやタブレットを通じて、遠隔で契約サービスを受けられるFaceMeフィンテック ソリューションを導入しました。加入希望者は、スマホにて本人証明書を撮影、証明書上の文字は直接システムに読み込まれるため、入力する手間が省け入力ミスを防ぎより短時間で契約手続を行えます。

最も注目すべき点は従来の対面式と比べ、FaceMe フィンテックは保険外交員と加入者が同時に契約内容を確認でき、オンライン上で署名の代わりに顔認証を使い契約手続を完了できる点です。来るパスワード不要時代に向けて、企業により安全で便利な方法を提供することが可能になります。

顔認証とフィンテックの応用融合で良質な金融サービス提供を目指す

我々の日常は、非接触、パスワード不要、個人情報保護の概念を中心にAI人工知能を有効活用したテクノロジーが振興する時代へと突入しています。それにともないファインテックにおける顔認証技術の発展と有効利用は今後も成長していきます。従来のオンラインバンキングやカードレス決済、仮想通貨取引や電子マネーなどこれまで以上に多くのオンライン金融サービスが活発になってゆくことでしょう。

FaceMeは、急速に拡大する多様なアプリケーションに対応して、今後も「顧客のプライバシー権利の保護」をすべく機能モジュールの開発に励み、他の顔認識メーカーをリードして、必要とする企業や機構へ最適な顔認識と顧客体験を提供します

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