顔認証による飲食店での顧客体験の向上
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顔認証による飲食店での顧客体験の向上

2020/12/14

サイバーリンク会長兼最高経営責任者 ジャウ・ホァン博士 – FaceMe® 顔認証エンジン創案者

昨今の感染症状況が緩和され、社会活動が再開し、人々が旅行や外食などに向かい始める中、誰もが「普通の生活」が今後どのようになっていくかを考えています。多くの人々が、お気に入りのバーやレストランに安心して行くことができる日を楽しみにしているでしょう。

しかし、大人数でテーブルを囲むような飲食スタイルは、今後ますます少なくなっていくものと思われます。この業界において安全なビジネスを続けるには、顧客が戻ってくるようなサービスを提供するだけではなく、新時代の「ニューノーマル」に適応するために、新しいテクノロジーの活用を検討する必要があります。

幸いなことに、顔認証などの生体認証技術は、食事の際の安全性を高めるだけではなく様々なメリットを得ることができるようになっています。すなわち、よりパーソナライズされた顧客体験の提供や、会計プロセスの変革、常連客の満足度向上などです。また顔認証技術は、テイクアウト、ドライブスルー、インタラクティブ端末、会員サービスなどを中心に、ファストフード業態を一新するための重要な役割を果たしています。

次世代の飲食店における革新的なテクノロジーをいくつか見ていきましょう。

非接触による決済

昨今の感染症状況の影響で、多くの人々が現金やクレジットカードの取り扱い、外食や買い物の際の支払い方法を見直しています。また、飲食店での会計は面倒であると同時に、接触によって衛生面でのリスクが発生する可能性もあります。

顔認証技術を会計プロセスに統合することで、物理的な接触やそれに伴う感染リスクを減らせるだけでなく、顧客の顔を読み取るだけで、会計をより効率的に済ませることができます。

現金やクレジットカードに対応した店舗では、釣銭の用意やカードの暗証番号入力などで、スムーズに会計が進まないことがよくあります。顔認証を利用する事により、非接触で迅速かつ快適な会計処理が可能になります。そして、顔認証は現在最も安全な個人認証技術の1つであり、クレジットカードを利用した詐欺などのリスクを劇的に減らす事ができます。

ソーシャルディスタンスの確保

昨今の感染症状況をきっかけとするFDAなど保健機関の要請により、飲食店の顧客や従業員は、約2メートルのソーシャルディスタンスを保つことを強く意識する必要があります。ただし、ほとんどの都市では飲食店はまだフル稼働していないため、混雑時に人々の間隔をどれだけ保てるかは未知数です。

このような状況において、顔認証技術はソーシャルディスタンスの見張り役として機能し、店内の各人がどこにいて、他の顧客や従業員とどの程度間隔をあけているかを識別することができます。この機能は、飲食店の運営者が店内の滞在人数を測定、および制御するのに役立ちます。これにより、通常通りのサービスを提供しながら、顧客や従業員の安全を保つことができるようになります。

人々が注文のため行列を作るような飲食店では、このテクノロジーにより、従業員の手を割くことなく、行列や密集の制御をより効率的に行うことができるようになります。

会員サービス&パーソナライズされた顧客体験

近年、パーソナライズされた体験が多くの人気を集めています。消費者は、お気に入りのウェイター、バリスタ、バーテンダーなどとの個人的な体験を大切にしており、他の顧客とは異なる特別な扱いを受けることを期待しています。

顔認証技術は、パーソナライズされた体験を生み出し、顧客満足度を高め、リピーターを獲得するためにはうってつけのツールです。あらかじめ登録された顧客は、飲食店に入るとすぐにVIPとして識別され、特典サービスを楽しむことができます。顔認証技術は表情によって感情を識別することもできるので、例えば特定の趣向を持った常連客の好みに合ったメニューを提供したり、また、料理に対する顧客の反応を匿名データとして集約することで、メニュー考案のための貴重な情報をシェフに提供したりすることができます。

顔認証技術が飲食業界に与える変革への貢献

飲食業界の変化は以前から始まっていましたが、昨今の感染症状況は、顔認証技術によってさらに大きな変革をもたらす機会となっています。

オンラインでの注文は多くの場合、会員登録を前提としています。例えば、スターバックスでは顧客の60%以上が会員特典の獲得、注文、支払いなどにモバイルアプリを使用しています。このソリューションでは、会員はアプリにログインし、レジではQRコードを使用して会員を識別しています。この代わりに、店舗に入ったり、ドライブスルーの注文窓口へ行ったりした瞬間に、顔認証によって会員を識別することができたらどうでしょう。わざわざアプリにログインする必要もなく、ただ訪れるだけで、VIP体験を楽しみ、注文を受け取ることができたら素晴らしいと思いませんか?

いくつかのファストフードチェーンでは、カウンターの列を減らすためにセルフサービス端末を設置しています。昨今の感染症下の状況で、端末は店頭に設置されるようになり、顧客は注文のため店内に入る必要がなくなりました。セルフサービス端末に顔認証技術を追加することで、登録された会員を識別して、過去の注文に基づいてパーソナライズされたメニューを表示することで、真にインタラクティブな体験を提供することができます。顔認証を決済に利用して、会計プロセスを合理化することもできます。会員登録をしていない顧客でも、顔認証で顧客の性別、年齢や気分を識別し、好みを予測してパーソナライズされたメニューを表示することができます。オンラインで注文した顧客には、到着時にすぐ商品を渡すことができます。また、店内で飲食する顧客のために、メニューやおすすめを表示するデジタルサイネージでは、顔認証技術によって識別された情報に基づき、表示する内容を変更することができます。

従業員のための顔認証

顔認証テクノロジーの柔軟性は、従業員と経営者にも多くのメリットをもたらします。例えば、顔認証で従業員の入退店を識別して、出退勤を即座に記録することができます。食品やワインの保管場所、冷凍室、管理事務所などへのアクセスを管理することもできます。また、注文端末に顔認証を追加することで、フロアスタッフがすばやく正確に対応する事ができるようになります。

昨今の感染症状況においては、FaceMe® などの高度な顔認証技術を従業員入り口に設置することで、検温とマスクの着用状態をチェックできると同時に、マスクを着用している場合でも高精度の個人識別が可能になります。感染症対策以外にも、食品加工などのマスクの着用が必要な現場では、FaceMe® の顔認証技術を導入することでコンプライアンスを確保することができます。

テクノロジーは、より安全でスマートな次世代の飲食店を実現する鍵です。

昨今の感染症状況により、飲食店をとりまく状況は刻一刻と変化しています。顔認証などのテクノロジーを通じて進化することで、次世代の飲食店は、顧客と従業員にとってより安全で、効率的な楽しい体験を提供することができる場所となります。FaceMe® のような顔認証技術は、従来のプロセスを再編し、より強化するチャンスを与えてくれます。FaceMe® SDKは、ヘルスケア端末、デジタルサイネージ、インタラクティブ端末、セキュリティシステムなどの多くのAI/IoTソリューションに組み込むことができる開発キットです。また、カメラを接続したPCやワークステーションにインストールすることのできる2種類のパッケージソフトウェアソリューションが用意されているので、この記事で取り上げた多くの用途をより簡単に実現できます。

FaceMe® Securityは、登録されたVIP顧客、従業員、およびブラックリストに登録された人物などの検出機能を簡単に導入できるパッケージソフトウェアソリューションです。



FaceMe® Healthは、温度検知機能搭載のサーモグラフィーカメラとPCを接続して、健康状態(検温とマスク着用状態)をチェックし、安全な飲食店を実現できるパッケージソフトウェアソリューションです。

顔認識の概要、その仕組み、および導入方法については、エッジデバイスによる顔認証をご覧ください.

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