AXIS Camera Application Platform (ACAP) とFaceMe Securityの統合でエッジAIによるスマート監視を実現
最新のエッジAIカメラの進化により、映像監視システムはより柔軟かつ効率的な運用が可能になっています。特に、処理能力をカメラ側に搭載したエッジAIカメラは、リアルタイムの顔認証や映像解析を現場で直接実行できるため、従来必要だった大規模なサーバーインフラへの依存を大幅に軽減します。
FaceMe® Security は、Axis Camera Application Platform(ACAP)を通じて、対応するAxisカメラ上に直接導入可能です。これにより、監視や入退室管理向けに、高精度なAI顔認証をエッジ側で実行することができます。処理負荷をバックエンドサーバーからカメラへ分散することで、リアルタイム認証性能の向上、より多くの映像チャネルへの対応、インフラコストや総保有コスト(TCO)の削減を実現します。 本記事では、FaceMe® Security と Axis ACAP を活用し、スケーラブルな監視・入退室管理ソリューションをより効率的に導入する方法をご紹介します。AXIS Camera Application Platform(ACAP)とは?
AXIS Camera Application Platform(ACAP)について
AXIS社は、ビデオ監視、アクセス制御、インターコム、音声システムなどのソリューションを提供するネットワークテクノロジー企業であり、業界のリーダーです。Axis Camera Application Platform(ACAP)は、幅広い業種や用途に適応可能なオープンアプリケーションソフトウェアプラットフォームです。エッジおよびハイブリッド環境での柔軟な運用を想定して設計されており、さまざまな業界や用途において、映像解析、監視、入退室管理など幅広いアプリケーションに対応しています。
FaceMe® Security、ACAPを通じてエッジAI顔認証を実現
AXISがACAPを顧客にとって最高のソリューションとする理由のひとつに、CyberLinkのようなパートナー企業の技術を統合できる点が挙げられます。AXIS Technology Integration Partnerプログラムに参加することで、AXIS製 IPカメラのユーザーは、本人認証、出席管理、入退室管理、セキュリティアラート、AIスマートモニタリングなどのケースでFaceMeの先進的な技術を活用できるようになります。
ACAPとFaceMeの密接な統合は、AI対応の高速プロセッサを内蔵したAXISネットワークカメラがFaceMeのAI処理に関する負荷の多くを肩代わりできることを意味します。結果としてより高速なAI処理と、より多くのビデオチャンネルの同時監視を可能にします。
AxisのAIカメラはどのようにエッジ顔認証を実現するのか?
Axis ARTPECの概要
ARTPECは、Axis Communications が独自開発した、ネットワーク映像処理およびエッジAI解析向けのSoC(System-on-Chip)技術です。ディープラーニング処理ユニット(DLPU)を搭載しており、Axisカメラ上で高度な映像解析やディープラーニングベースのアプリケーションを直接実行できます。これにより、中央サーバーへの依存を軽減し、よりスケーラブルな映像監視システムの構築を可能にします。
ARTPECの最新世代であるARTPEC-9では、物体検知、分類、顔認証といった高度な監視用途向けに、映像解析性能と処理効率がさらに強化されています。ARTPEC-8/ARTPEC-9向けに最適化された FaceMe® Security
NIST評価で世界トップクラスの認証精度99.83%を達成した顔認証エンジンを搭載するFaceMe® Securityは、Axis ARTPEC向けに最適化されており、ARTPEC-8および最新のARTPEC-9の両方に対応しています。これにより、対応するAxisカメラ上で高性能な顔認証を直接実行できます。
FaceMe® Securityは、エッジコンピューティングを活用したオンプレミス環境向けに設計されており、効率的な顔認証を実現します。Intel NUCシステムを用いたテストでは、バックエンドハードウェア要件を最大66.7%削減。また、最新のARTPEC-9では、ARTPEC-8と比較して最大1.4倍の性能向上を実現しています。Axis AIカメラで実現するエッジAI顔認証のメリット
画像元: AXIS社
サーバー負荷と遅延の低減
エッジAI顔認証では、顔認証処理をカメラ側で直接実行するため、バックエンドサーバーへの処理負荷を大幅に軽減できます。これにより、ネットワーク帯域の使用量を抑えながら、リアルタイム性の高い認証や監視を実現します。
また、映像データをサーバーへ送信して処理する必要が減ることで、認証レスポンスの遅延を低減し、よりスムーズで迅速なセキュリティ運用が可能になります。インフラコスト削減とTCOの低減
オンカメラ処理を活用することで、大規模なGPUサーバーや追加インフラへの依存を抑えられるため、システム全体の導入コストを削減できます。
さらに、サーバー台数や運用負荷の削減により、保守・運用コストを含む総保有コスト(TCO)の低減にも貢献します。特に、多拠点展開や大規模監視システムにおいて、高いスケーラビリティとコスト効率を実現します。Axisソリューションとの統合運用
Axis Camera Station Proとのシームレスな連携
FaceMe® Security は、Milestone Systems の XProtect や、Genetec の Security Center をはじめ、さまざまな主要VMS(ビデオ管理システム)に対応しています。これにより、既存の監視システムを大きく変更することなく、顔認証機能をスムーズに追加できます。
さらに、Axis Communications の「Axis Camera Station Pro」ともシームレスに連携可能です。Axisデバイスとの高い親和性を活かし、統合された環境の中で、VIPや従業員、ブロックリスト登録者に対するリアルタイム顔認証アラートを表示できます。これにより、監視業務や入退室管理をより効率的かつ直感的に運用できます。Axis VAPIX® APIによるリアルタイムアクション連携
Axis VAPIX® は、Axisデバイスと外部システムを連携させるためのオープンAPIです。FaceMe® Security は、Axis VAPIX® Application API を活用することで、顔認証イベントをきっかけに、DIDOモジュールを搭載したAxisカメラでリアルタイムアクションを実行できます。
例えば、認証済みユーザーに対するドア解錠、ブロックリスト対象者を検知した際のアラーム通知など、セキュリティ運用を自動化できます。これにより、より迅速で効率的な監視・入退室管理を実現します。Axisカメラで実現するエンドツーエンドの顔認証ソリューション
FaceMe® Security は、Axis Communications のカメラ、エッジAI処理、VMSプラットフォーム、リアルタイムアクションシステムをシームレスに連携し、一気通貫の顔認証ソリューションを実現します。
これにより、システム導入をよりシンプルにしながら、高い処理性能とスケーラビリティ、優れた運用効率を提供します。まとめ
Axis Communications のAIカメラ、Axis Camera Application Platform(ACAP)、Axis Camera Station Pro(ACS)、そして Axis VAPIX® API に対応することで、FaceMe® Security は、既存の監視・入退室管理環境において、スケーラブルなエッジAI顔認証の導入を可能にします。
オンカメラAI処理と柔軟なシステム連携を活用することで、バックエンドインフラへの依存を軽減しながら、リアルタイム性を向上させ、より効率的かつ低コストで監視システムを拡張できます。