モバイルバンキングの普及によって、銀行店舗の営業時間に縛られることなく、スマートフォンやPCを使って、いつどこからでも取引ができるようになりました。米国でのモバイルバンキングの使用率は75歳以上の高齢者の場合は25%に過ぎませんが、全体では86%、1995年生まれ以降に限定すれば95%もの顧客がモバイルバンキングを日常的に使用しています。
近年、技術の進歩に伴って銀行のスマートバンキング化が進んでいます。シームレスで使いやすいサービスや、顧客ごとのカスタマイズが可能なサービスなど、より便利な銀行サービスの実現に向けた革新が続いています。
スマートバンキングにおける最も重要なアップデートの1つが、顧客のセキュリティとサービスを向上させるための顔認証の導入です。2017年、Appleは従来の指紋認証よりも20倍安全な新しいログイン機能としてFace IDをリリースしました。Face IDなどの機能を搭載したデバイスの普及によって、消費者にとって顔認証は身近なものとなりつつありますが、銀行においてもこの便利で安全な認証方法を活用した、より速く、より安全なサービスの提供が始まっています。米国の約11,000の金融機関のうち、15~20%が現在、ユーザーを認証するために身分証明書類による検証とあわせて自撮りした顔写真を使用しており、その数は今後も増えていくと予想されます。
この記事では、顔認証技術を使用して、銀行における顧客体験を向上させる方法についてご案内します。
スマートバンキングは、銀行における取引をすばやく安全に行うための方法です。スマートテクノロジーを採用することで既存のシステムに存在する問題点を取り除き、合理的かつ顧客ごとにカスタマイズされた体験を提供することが可能となります。次の項目では、スマートバンキングに顔認証を導入することによるメリットについてご案内します。
私たちは、食料品の買い物から医師の診察まで、自宅にいながら快適に行うことのできるオンデマンド時代に生きています。実店舗での買い物も、クレジットカードをリーダーに差し込む代わりにタッチしたり、スマートフォンやスマートウォッチを使用したりするなど、すばやく簡単な支払い方法が実現しています。消費者はより速く、より便利な購入方法を求めている一方で、セキュリティを犠牲にすることは望んでいません。
銀行に顔認証を導入することによって、消費者はスピード、利便性、セキュリティを兼ね備えたサービスを受けることができるようになります。顔認証による確認プロセスは簡便なだけではなく、顔の特徴点情報に依存するため、第三者による不正使用を防ぎやすいという利点があります。また、たとえ財布を家に忘れたとしても、顔がキャッシュカードの代わりとなるため、わざわざ取りに帰る必要はありません。
FaceMe® Fintechについての詳細は、こちらのページをご覧ください。
金融業界は、デジタル化によるスマートな銀行サービスを強化する一方で、不正使用との戦いに頭を悩ませています。カードへのEMVチップの導入が進み、さらに強力なパスワード作成ポリシーが採用されているにもかかわらず、なりすましによる不正使用は後を絶ちません。2020年の感染症拡大によってデジタル取引が急増した際、米国でのなりすまし詐欺による損失は560億ドルに達しました。
顔認証技術の採用によって、なりすまし詐欺の危険性を激減させ、不正使用の脅威から顧客を保護することができます。
ネット銀行などのオンライン専業銀行は、米国の金融業界に大きな変動をもたらしています。実際、ミレニアル世代の77%は、オンライン専業銀行に切り替える可能性が高いと回答しており、若者はニーズが満たされない場合に、銀行を変更する意思があるということを示しています。2025年までに、ネット銀行と従来の銀行の口座保有者数が同等になると予想されています。
金融テクノロジーの世界は絶えず進化しており、スマートバンキングも改善が続いています。消費者の高まり続けるニーズと期待に応えるためにも、顔認証をはじめとした新しいテクノロジーを活用することが重要です。
テクノロジーによって消費者に利便性がもたらされます。たとえば新しい口座の開設や取引の際、複数の認証フォームを使用する代わりに、顔認証を使用することで簡単に本人確認を行うことができます。他にも財布を家に忘れてきた場合や、キャッシュカードを紛失した場合など、消費者が顔認証によってメリットを得られるケースは多数想定されます。
さらに、銀行は顔認証によって顧客体験を向上させることができます。顧客の好みと認証データとを照合することで、ATMやモバイルバンキングで顧客ごとにカスタマイズされたサービスを提供することができます。パーソナライズされた体験によって満足度を向上させることで、長期間の得意客となる可能性を高めます。
顔認証によるeKYC本人認証については、こちらの記事もご覧ください。
スマートバンキングに最適な顔認証ソリューションは、これまでに挙げてきたメリットを実現するため、ATMやモバイルバンキングでの本人確認から、カスタマーサポートやパーソナライズされた体験を提供するための顧客検出まで、さまざまな用途をカバーしています。
そしてFaceMe® Fintechは、これらすべての要件を満たしています。
FaceMe® Fintechは、銀行業界に最適な顔認証ソリューションです。eKYC(electronic Know Your Customer)や、口座開設、モバイルバンキング、リモートカスタマーサポートなどのフィンテック用途に対応した顔認証機能とSDK(ソフトウェア開発キット)で構成されています。さまざまなハードウェアへの最適化とクロスプラットフォーム対応により、銀行に存在する多くのデバイスと統合することができます。
FaceMe® Fintechは汎用性の高さだけでなく、高い正確性を備えています。認証精度は99.7%を記録し、NIST FRVT(顔認証ベンダーテスト)では、 1:1と1:Nの両方でトップランクとなっています。また、iBetaによるテストでISO/IEC 30107-3 レベル2認証を取得したなりすまし防止技術によって、生体認証詐欺から顧客を保護することができます。さらに、FaceMeの高速な顔認証技術によって、銀行業務全体で顧客体験を向上させ、満足度を高めることができます。
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銀行は、業界における競争を勝ち抜くために金融テクノロジーを常に最新のものへアップデートしていく必要があります。顔認証の導入によって消費者が安全、安心、迅速な取引を体験することで、より高い満足度を得ることができます。FaceMe® Fintechは、銀行へ顔認証をすばやく導入し、顧客のニーズを満たすとともに、従来型の銀行からスマートバンキングへ移行するために最適な顔認証ソリューションです。