デジタルサイネージ×顔認証機能で出来ることとは?メリットや活用方法について解説
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デジタルサイネージ×顔認証機能で出来ることとは?メリットや活用方法について解説

2023/03/16
空港のデジタルサイネージに旅行者二人の属性に合わせた広告を表示

店頭や交通機関など、あらゆる場所で目にするようになったデジタルサイネージ。このデジタルサイネージに顔認証機能をつけることで、広告効果を高めたり、顧客一人ひとりにあわせた情報を提示したり、デジタルサイネージの利用効果を大きく高めることができます。本稿では、デジタルサイネージに顔認証機能をつけることで得られるメリットや活用事例などについて、解説します。

デジタルサイネージとは

スーパーのデジタルサイネージでサラダの広告が表示されている

デジタルサイネージとは、「屋外・店頭・公共空間・交通機関など、あらゆる場所で、ディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するメディア」のことです(出典:一般社団法人デジタルサイネージコンソーシアム)。

ポスターや看板などと異なり、映像や音声を使ったより豊かな表現が可能なデジタルサイネージは、広告、空間演出、情報共有など、さまざまな利用方法が可能です。

例えば、ショッピングモールや小売店でセール中の商品を案内したり、屋外のイベント会場で広告を流したり、駅や空港で案内情報を表示したり、利用する場所や目的は多岐にわたります。

日本国内におけるデジタルサイネージの市場規模は、2018年の実績で2320億円。さらに、2024年には4180億円に成長すると予測されています(参考:矢野経済研究所による2020年発表資料)。

デジタルサイネージと顔認証

デジタルサイネージにIPカメラやWebカメラを設置することで、顔認証や顔認識の機能を付加することが可能となります。

顔認証とは、カメラに映った顔の画像と、予め登録してある顔の情報とを照合し、本人確認をするシステムです。 顔認識は、本人確認をすることはできませんが、カメラに映った顔の画像から性別や年齢、感情などを推定することができます。

例えば、顔認証システムによって本人確認を行い、その人個人に向けた情報を案内したり、顔認識システムで推定した性別や年代などに向け、その属性にあったコンテンツに表示内容を切り替えたりできるようになるのです。

顔認証や顔認識システムと連携させることで、デジタルサイネージの活用シーンをさらに拡大させ、情報発信の効果をより高めることが期待されています。

デジタルサイネージに顔認証機能をつけるメリット

デジタルサイネージに顔認証などの機能をつけることで、具体的にどのようなメリットが得られるのでしょうか。主なものとして、次のようなプラスが考えられます。

デジタルサイネージが目の前の男性の属性に合わせた広告を表示
  • 閲覧者にマッチした広告を掲出できる

    高齢者に若年層向けの広告を出したり、男性に女性向けの広告を出したり、届けたい層から大きく外れた人たちに広告を出しても、広告効果はあまり期待できません。 顔認識で広告を見ている人の性別や年代などを推定することで、その人にあわせた表示内容に切り替え、属性にマッチした広告を効率的に掲載できるようになります。単にデジタルサイネージで広告を表示するときよりも、高い広告効果が得られることでしょう。

  • 広告の効果測定ができる

    顔認識機能をつけることで、広告が実際にどれだけ見られているのかを把握することが可能になります。通行人や広告を視聴した人の数、視聴した時間などのデータから、広告の費用対効果を具体的に測定できるほか、視聴した人の年代や性別といった属性データとあわせて、マーケティング施策に活かすこともできます。

  • 個別に必要な情報提供ができる

    顔認証システムでは、カメラに映った人の属性を推定するだけではなく、会員や予約客などに予め顔の情報を登録してもらい、本人確認をすることが可能です。ターゲット層を絞った情報発信にとどまらず、閲覧した一人ひとりに合わせた対応ができるため、例えば予約内容を表示したり、利用履歴からピンポイントで商品をおすすめしたり、よりきめの細かい情報を提供をすることができます。

顔認証機能のついたデジタルサイネージの活用事例

顔認証などを組み合わせたデジタルサイネージは、実際に多くのシーンで活用されています。具体的な事例の一部をご紹介します。

  • 小売店

    店舗内の壁や商品棚などにデジタルサイネージを設置し、新商品やセールの情報などを流す小売店が増えています。顔認識機能をつけることで、閲覧者の属性に合わせた広告を出すだけではなく、閲覧データを分析してマーケティング施策にも取り組み、商品開発や陳列する商品の選別、デジタルサイネージに表示するコンテンツ制作などに役立てているところもあります。また、顔認証機能を使って、店舗にいるスタッフの顔情報を予め登録し、顧客と区別してデータを分析することも可能です。顔認証により、スタッフがデジタルサイネージを閲覧した記録を計測から除外し、より精度の高いデータを収集することができるようになります。

  • 飲食店

    飲食店でも、店頭でその日のおすすめメニューなどを表示したデジタルサイネージを多く見かけるようになりました。飲食店ではそのほかにも、タッチパネル式の券売機に、顔認証や顔認識の機能を組み合わせたデジタルサイネージも登場しています。顔認識の機能をつけることで、顧客の属性情報と購入履歴とあわせたより詳細なデータを取得できます。さらに、顔認証の機能をつけ、会員に自動でポイントを付与したり、おすすめ商品やクーポンの発行したりできる仕組みになっています。

  • 分譲マンション

    マンションでも、顔認証の機能などをつけたデジタルサイネージの活用が期待されています。顔情報を登録することで、鍵を取り出さずに出入り口を自動解除できるほか、デジタルサイネージに地域情報や管理組合からのお知らせ、宅配ボックスの情報などを掲載することができます。導入を想定した、実際のマンションでの実証実験などが行われ、注目を集めています。

  • 効果に即した広告料設定

    顔認識機能をつけることで、デジタルサイネージで流した広告が実際にどれだけ見られているのかを測定できることから、視聴者数などに応じて料金を設定する新たな広告商品も登場しています。また、カメラを使って得られた視聴情報を分析するソフトなど、顔認証や顔認識の機能とデジタルサイネージを組み合わせた、新たな活用やニーズもうまれています。

まとめ

ショッピングバッグをたくさん持った笑顔の女性

以上、顔認証や顔認識の機能をつけたデジタルサイネージについて、主なメリットや活用事例などをご紹介しました。こうした機能を付加することで、デジタルサイネージで表現豊かな発信をするだけではなく、それぞれの顧客にあった広告を出したり、その人に必要な情報を案内することができるようになります。デジタルサイネージの利用効果を高めるために、今後もますます活用シーンが広がっていくことが予想されます。

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