昨今の感染症状況によって、世界中で健康と安全に関する基準が大きく見直されることになりました。私たちが外出する際、マスクの着用、体温の確認、発熱や体調不良の申告、さらに非接触型決済の使用などは、今や当たり前となっています。
この世界的危機によってもたらされた課題に対処するために、先進企業はさまざまな取り組みを行ってきました。サイバーリンクのFaceMe®テクノロジーもその1つです。顔認証を使用することで、人物がマスクを着用している、またはカメラをまっすぐに見ていない状態であっても、施設へ入場する前に正確な検温スクリーニングを行うことのできるソリューションを提供することが可能となりました。昨今の感染症状況において健康と安全を保護するうえで、顔認証の利便性と有効性は大きな注目を集めており、このテクノロジーが急速に普及する要因となっています。
この記事では、健康と安全を保護するために顔認証技術を実装する方法についてご案内します。
費用対効果に優れ、かつスムーズに検温スクリーニングを行うことのできる顔認証技術によって、これまで煩雑な手順で行われてきた、施設へ入る際の健康状態の確認を自動化することが可能となります。顔認証用のカメラを備えた端末によって、人物がマスクを着用しているか、また鼻と口全体が適切に覆われているかどうかを自動的に検出することができます。さらにサーマルカメラを追加することによって、正確な体温測定が可能となり、発熱の兆候のある人物が入ろうとした際にアラートを送信することができます。アラートへの対処以外には人手を必要とせず、またプロセスは極めて短い時間で完了するため、ボトルネックによる滞留が発生することもありません。
顔認証を使用した健康・安全ソリューションがあなたの想定する用途に適しているかどうかを判断する際には、考慮すべきいくつかのポイントがあります。
まずは、顔認証システムの用途を決定しなければなりません。マスク検出や検温スクリーニングなど健康状態の確認だけを行えばいいのか、それとも従業員や訪問者のアクセス制御を行うためにも顔認証を使用するかどうか、といったポイントを検討する必要があります。
導入場所によっては、既存のアクセス制御システムにマスク着用状態と体温の確認のためのチェックポイントを追加するだけで十分な場合もあります。しかし、優れた顔認証ソリューションは、きわめて短時間で人物を識別し、その人物が関連付けられているグループに応じてシステムに情報を送信することができます。たとえば、従業員が入室した場合に出勤記録を自動的に更新したり、またブラックリストに登録されている人物が入室した場合にはセキュリティ担当者へアラートを送信したりすることが可能です。非接触で高速、高精度な顔認証によって、従来のシステムに存在していたヒューマンエラーのリスクを減らすことが可能となります。
例として、銀行における健康とセキュリティの要件は、外食産業などとは大きく異なります。銀行では健康状態の確認に加えて、厳格なセキュリティ要件に基づく運用が必要となります。したがって、銀行では、マスク検出と検温スクリーニングを行うのはもちろんのこと、施設内の制限区域に立ち入ろうとしている人物の身元を識別することがきわめて重要となります。一方で、たとえばレストランでは、キッチンに入る人物の健康状態を正確に検出することの方がはるかに重要です。
最適な顔認証ソリューションを選択するための7つのポイントについては、こちらの記事もご覧ください。
ここではレストランを例に、健康と安全を保護するために顔認証を実装する方法を説明していきます。
従業員が店舗に入る際、サーマルセンサーを備えたカメラによってマスクが適切に装着されているかどうかを検出し、さらに体温を測定して、勤務を開始する前に、その従業員の健康状態が勤務可能かどうかを判断することができます。
こちらの記事で、ACE Biotek社での顔認証によるアクセス制御と検温スクリーニングの導入事例をご紹介しています。
顔認証によって、店舗全体に配置されたカメラで撮影される映像を分析して、従業員が問題なく勤務できているか、また安全な状態かどうかを確認することができます。従業員が常にマスクを着用しているかどうかを確認するとともに、休憩をとるのが遅れている従業員を検出することで、疲労に起因するトラブルを回避することができます。また、従業員が冷凍室などの危険区域に長時間滞在している場合に、アラートを送信することもできます。
制御機器室やサーバールーム、管理事務所、倉庫などの制限区域では、許可された人物のみがアクセスできるよう制御する必要があります。簡単に貸し借りができたり盗難されたりする可能性がある鍵やカード、漏洩が懸念される暗証番号の代わりに、最大99.7%の精度で個人を識別できるFaceMe®などの信頼性の高い顔認証ソリューションを使用することで、安全かつスムーズな認証とアクセス制御が実現できます。
必要となる機能を決定したところで、次はハードウェアとインフラストラクチャについて検討します。
以下のようなポイントを検討することで、ハードウェアとインフラストラクチャの要件を適切に判断することができます。
FaceMe®は柔軟性に優れたソフトウェア開発キット(SDK)であり、すみやかに導入することができるプラグアンドプレイソフトウェアソリューションの両方を提供しているため、以下のようなさまざまなITインフラストラクチャへ顔認証を効率的に実装することができます。
プロジェクトを様々な側面から検討したうえで、システム全体の青写真を描き、さらにコストを評価することで、顔認証ソリューションを実装するために必要となるすべてのポイントを抑えることができます。
FaceMe®顔認証技術を使用してアクセス制御システムを構築する方法については、こちらの記事もご覧ください。
FaceMe® SDKは、カスタマイズが必要な用途や、独自のユーザー体験を構築する場合に最適なクロスプラットフォーム対応の顔認証エンジンです。FaceMe® SDKを使用することで、顔認証エンジンをインフラストラクチャに組み込み制御することができます。FaceMe®は、NISTの顔認証ベンダーテスト(FRVT)で99.7%という最高クラスの精度を記録しており、またマスクを着用した状態でも98.9%という高い精度を維持しています。ハイエンドワークステーションから、IoTデバイスで使用される低消費電力チップセットまで幅広いハードウェア構成で動作できるように最適化されており、Windows、Linux、Android、およびiOSといったOSに対応しています。FaceMe® SDKのシステム要件については、こちらをご覧ください。
FaceMe® Securityは、IPベースの監視インフラストラクチャ、ワークステーションやサーバー、VMS(ビデオ管理システム)、IPカメラなどで構成される監視システムに顔認証を追加できるプラグアンドプレイソフトウェアソリューションです。FaceMe® Securityは、本人確認、訪問者のチェックイン、従業員の出退勤管理から、マスクの検出、リアルタイムの監視とアラート送信まで、幅広い機能を備えています。
アドオンを使用してFaceMe® Securityをカスタマイズし、機能を拡張することができます。
FaceMe® Health Add-onによって、健康状態の確認に顔認証を組み合わせ、感染症の拡大を防ぐために重要となる次の3つの項目を確認することができます。
Health Add-onは、施設管理者や組織の安全衛生部門の負荷を大きく軽減するとともに、感染症の拡大を防ぎ、従業員が健康を維持しながら業務を行うことに貢献することができます。
FaceMe® Securityには、他にも以下のようなアドオンが用意されています。
ワクチンの接種が進んでもなお、感染症状況を乗り超えるにはまだ長い時間を要することが予想されます。どこへ行くにも依然としてマスクの着用が求められ、また新たな変異種との戦いも続いています。顔認証などの最先端テクノロジーへの投資は、いわゆる「ニューノーマル」時代において、今日だけでなく将来にわたって、誰もが安全で健康な生活を維持するために貢献するものです。
FaceMe®についての詳細は、FaceMe®公式Webサイトをご覧ください。