FaceMe®顔認証による接客業での顧客体験の向上
FaceMe®
< 全ての記事

FaceMe®顔認証による接客業での顧客体験の向上

2021/12/24

設立25年を迎えたサイバーリンクは、デジタルメディアソリューションの分野で長年にわたって業界をリードしてきた技術の蓄積によって、AIコンピュータービジョンおよび顔認証技術の分野においてもパイオニアとなっています。200を超える特許と、経験豊富なエンジニアチームによって、サイバーリンクは業界最高水準の顔認証ソリューションであるFaceMe®に最先端の技術を統合し続けています。業界をリードする精度、柔軟性、および幅広いデバイスへの最適化によって、FaceMe®は接客業の分野においても最適な顔認証ソリューションとなっています

顔認証による顧客体験の向上

顔認証技術は、私たちの日常生活の中で急速に普及しています。スマートフォンから車に至るまで、顔認証は高速で安全かつ信頼性の高い認証技術として、顧客体験を大きく改善する役割を果たしています。接客業の分野において、顔認証は主に次のような業種で使用されています。

  • 飲食
  • 旅行・観光
  • 宿泊
  • 大規模イベント

飲食

人臉辨識改善餐飲業之消費者體驗

レストランやバーでは、顔認証によって、スタッフに負担をかけることなく、顧客により優れた体験を提供することができます。たとえば、顧客の同意を得たうえでソフトウェアに支払い方法と会員情報を登録することで、常連客は財布を取り出すことなく、食べ物や飲み物の支払いを行えるとともに、会員特典を利用することができます。

さらに、常連客が来店した際には、顔認証ソフトウェアは顧客を識別し、「レモン入りの水が好み」「ベジタリアンメニューのみを注文する」といった嗜好に関する情報をスタッフに知らせることができます。この情報をもとに、ウエイターは常連客へすばやく正確なサービスを提供することができます。

顔認証による飲食店での顧客体験の向上については、こちらの記事もご覧ください。

旅行・観光

旅行や観光に関する1つの大きな問題は、旅行者の時間が限られていることです。

旅行したことがある人なら誰でも、飛行機に乗るために空港へ到着したものの、チェックインや保安検査の長蛇の列に捕まって、飛行機に乗り遅れそうになった経験があるかもしれません。しかし、顔認証の普及によって、空港などでの長蛇の列は過去のものとなる可能性があります。

たとえば、顔認証に対応したチェックインプロセスでは、旅行者は手荷物を預けるために航空券などを取り出す必要はありません。また、同時に複数の旅行者がチェックインできるようになるため、旅行者の貴重な時間を節約することができます。

さらに、顔認証対応のセキュリティプロセスにより、迅速かつ非接触での保安検査が可能となります。あらかじめ登録を行った旅行者はスムーズに保安検査を通過することができるとともに、高度なセキュリティによる安心感を得ることができます。

宿泊

宿泊施設においてよく使用されている客室のキーカードには、いくつかの問題があります。キーカードは容易に盗難されたり、紛失したりする可能性があります。また、基本的にはチェックインするまでは入手することができず、チェックイン手続きを行う間は、フロントに拘束されることになります。

顔認証により、チェックインをスムーズに行うことが可能になります。予約はオンラインで行い、宿泊施設への到着時には直接客室へ向かい、ドアに備え付けられたスマートロックを使用して入室することができます。宿泊施設のレストランやスパも、非接触の顔認証で簡単に利用することができます。

顔認証技術によって、宿泊施設の運営者はより安全な環境を構築できるとともに、キーカードの購入、保守、および補充に費やすコストを節約することができます。

FaceMe®顔認証技術を使用してアクセス制御システムを構築する方法については、こちらの記事もご覧ください。

大規模イベント

最近東京で開催されたスポーツ大会でもみられたように、顔認証によってスポーツ大会やお祭り、フェア、コンサートなどのさまざまなイベントでの体験を大きく改善することができます。昨今の感染症状況下においても、顔認証によって、アスリートおよびスタッフの施設へのアクセスを効率的に制御することが可能となります。また、顔認証を使用することで、待ち行列によって浪費する時間を大きく減らすことができます。これは、東京の夏のような酷暑の中では特に効果的です。

さらに顔認証によって、イベント主催者は観客の数やその年齢、性別、表情などの貴重なデータを得ることができるため、将来のイベントの計画や、マーケティングの促進にも役立ちます。

接客業への顔認証の導入を成功させるためカギ

顔認証を導入する環境の調査

上記のような用途において顔認証システムを設計する場合、最初に目的と制約事項を検討する必要があります。

クルーズ客船を例に考えてみましょう。顔認証を導入する目的は、客室への入室や支払いなどを非接触で簡単に行えるようにし、船内のエンターテインメント、レクリエーション施設はどれが人気かというデータを収集し、そしてセキュリティを強化できるシステムを作成することです。クルーズ客船では現在、客室にアクセスカードシステムを使用しており、また多数のカメラシステムを備えています。

客室への入室を非接触で行うという目的を考えると、各客室のドアには、許可されたゲストのみが入室できるように、顔認証システムとの統合が可能なスマートロックが必要です。このスマートロックシステムは、レストランの厨房、業務用室、パフォーマーの控室など、スタッフ専用エリアへのアクセスを制限するためにも利用できます。現在のアクセス制御システムがキーカードにのみ対応している場合は、新しいハードウェアを購入する必要があるため、全体的な予算を考慮する必要があります。

次に、開発期間の制約について検討します。上記のような明確に定義された用途に顔認証を短期間で導入するには、FaceMe® Securityなどのプラグアンドプレイで使用できるパッケージソリューションが最適な選択肢となります。一方で、より長い開発期間が確保でき、開発を支援するエンジニアがいる場合は、SDKを既存のシステムに統合することで、より複雑な用途に対応することができます。

必要となる機能の検討

目的と制約事項について理解したところで、次は顔認証システムの成功にとって最も重要となる、機能の優先順位を検討します。

クルーズ客船での例では、客室への非接触での入室が重要な目的です。許可されたゲストのみが自分の客室へ入室できるようにするためには、高いレベルのセキュリティと精度が必要となります。このため、高精度の顔認証、特にマスクを着用した状態での正確な顔認証が最も重要な機能となります。

セキュリティを最大限に維持するためには、なりすまし防止機能をサポートするソリューションを選択する必要があります。なりすまし防止機能によって、アクセスを許可された人物の顔写真やビデオを使って、許可されていない人物が客室へ入室しようとするのを防ぐことができます。

次に、システムによってゲストとスタッフを別々に識別し、適切な時間に適切なエリアへのアクセスを許可できるようにするため、人物をグループ分けする機能が必要となります。

その他に追加を検討すべき機能としては、スタッフのタイムレコーダーの統合、ロイヤルティ会員プログラムの統合、セキュリティスタッフへのアラート通知、およびマスク検出機能などがあります。

成功ポイントの分析

最後に、顔認証システムの導入を成功に導くための7つのポイントをご紹介します。

  1. ソフトウェアとSDKの柔軟性
  2. パフォーマンス
  3. 精度
  4. デバイスとハードウェアのサポート
  5. 導入コスト
  6. エッジとクラウド
  7. 機能

最適な顔認証ソリューションを選択するための7つのポイントについては、こちらの記事もご覧ください

ソフトウェアとSDKの柔軟性

クルーズ客船の例では、開発期間やスタッフの制約から、プラグアンドプレイで利用できるパッケージソリューションが最適である可能性が高く、SDKの持つ柔軟性はそれほど重要ではありません。

パフォーマンス

クルーズ客船には数百から数千人のゲストが乗船する可能性があるため、システム全体のパフォーマンスは重要なポイントになります。顔認証システムは常時稼働し、客室や船内の各エリアへのアクセスを制御し、データを収集するとともに、支払いを処理する必要があります。

精度

精度も重要なポイントになります。顔認証の導入を成功させるためには、許可されたゲストやスタッフのみが特定のエリアに入れることを確実に保証することが重要です。

デバイスとハードウェアのサポート

デバイスとハードウェアに関しては、最初にプラットフォームとハードウェアインフラストラクチャの要件を定義し、顔認証ソリューションを実行するバックエンド環境を検討する必要があります。たとえば、下記のようなポイントがあります。

  • Windows・Linuxサーバーのどちらで開発するか。FaceMe®は両方ともサポート可能です。
  • オンプレミスの集中型サーバーですべてのコンテンツを処理するか、各場所のワークステーションでコンテンツを処理し、結果を中央サーバーに送信するか。
  • クルーズ客船のモバイルアプリケーションへのログインや、重要なエリアや機器へのアクセス制御などで、モバイルデバイスを使用して顔認証を行う必要があるかどうか。モバイルデバイスのサポートが必要な場合は、iOSまたはAndroid、あるいはその両方のサポートが必要かどうかを判断しなければなりません。FaceMe®は、Android・iOS SDKの両方をサポートしています。

導入コスト

顔認証システムを導入するうえで、導入コストも考慮する必要があります。たとえば、客室のドアにスマートロックを導入するための初期費用や、定期的に発生する費用(ソフトウェアライセンス、電力費など)といったコストが発生します。

エッジとクラウド

エッジでの処理機能は、もう1つの優先事項です。クルーズ客船は航海中にクラウドへの接続が行えなくなる可能性があるため、顔認証システムはエッジで動作する必要があります。

機能

最後に、上記で説明したように、マスク着用状態での顔認証、なりすまし防止、人物のグループ分けといった機能が、顔認証の導入を成功させるために重要となります。

顔認証システムの導入にあたって重要となるポイントを知ることで、最適な顔認証ソリューションを選択することができます。FaceMe®は、高い柔軟性と精度を実現した、業界をリードする顔認証ソリューションであり、さまざまな用途におけるニーズに合わせて柔軟に構成することができます。

接客業のための顔認証

FaceMe®は、この記事で挙げてきた重要なポイントを満たすための最高の選択肢です。柔軟にカスタマイズしてさまざまな IoTプラットフォームで使用可能な顔認証SDKや、プラグアンドプレイのパッケージソリューションとして、スマート監視・アクセス制御向けのFaceMe® Securityや、仮想アクセス制御・多要素個人認証向けのFaceMe® eKYC&Fintechなどが提供されています。

FaceMe® SDK

FaceMe® SDKは、顧客の用途やインフラストラクチャに合わせて柔軟にカスタマイズを行う場合に最適な、クロスプラットフォーム対応の顔認証エンジンです。ハイエンドワークステーションから、IoTデバイスで使用される低消費電力チップセットまで、幅広いハードウェア構成で実行できるように最適化されており、Windows、Linux、Android、およびiOSとの互換性があります。詳しくは、FaceMe® SDKのシステム要件をご覧ください。

FaceMe® Security – オールインワン顔認証ソリューション

FaceMe® Securityは、PC、ワークステーション、サーバー、VMS(ビデオ管理システム)、そして既存のIPカメラなどでの顔認証を可能とする、スマート監視システムのための顔認証ソリューションです。本人確認から訪問者のチェックイン、従業員のタイムレコーダー、マスクの検出、リアルタイム監視、ブラックリストに登録された、または身元不明の人物が検出された際のアラート通知などのさまざまな機能を備えています。

FaceMe® Security 追加アドオン

アドオンを使用してFaceMe® Securityをカスタマイズし、機能を拡張することができます。

  • Health Add-on: アドオンを使用してFaceMe® Securityをカスタマイズし、機能を拡張することができます。

  • Check-in Add-on: 従業員の出退勤管理システムに接続して出勤と退勤を記録するとともに、顔認証をドアアクセスシステムに統合することで、確認済みの人物のみが施設へアクセスできるように制御できます。

  • VMR Add-on: VMSなど監視ソリューションが導入されていない環境でも、監視アクティビティを処理することができます。最大9つのカメラからのビデオストリームの同時監視、リアルタイムアラート、およびビデオの録画・再生機能が含まれています。

顔認証による接客業の変革

ホテルやレストラン、イベントなど、接客業は顧客にすばらしい体験を提供し続けています。顔認証を導入することによって新しい体験を提供できるだけではなく、業界に存在するストレスフルで困難な要素を減らすこともできます。FaceMe®のような非常に正確で柔軟な顔認証ソリューションによって、チェックインのための待ち時間、セキュリティプロセスや支払いに要する時間、およびその他の問題点を合理化することができます。その結果、ゲストは楽しむことに最大限集中することができるようになります。世界トップクラスの顔認証ソリューションFaceMe®の優位性については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。

FaceMe®: サイバーリンクの顔認証トータルソリューション

FaceMe について
のお問い合わせ
FaceMe に関するお問い合わせ