顔認証によるドアアクセスコントロール
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顔認証によるドアアクセスコントロール

2022/12/26

データベースに登録された顔の情報と、カメラが検知した顔の画像や映像を照らし合わせて本人確認をする、顔認証。

この顔認証の技術を用いたドアアクセスコントロールを導入すると、ICカードなどをわざわざ持ち歩くことなく、部外者の不正な侵入を防ぎ、人の出入りを管理することが可能となります。 顔認証による入退室を管理する、ドアアクセスコントロールの仕組みやメリットについて、解説します。

顔認証によるドアアクセスコントロールの仕組み

ドアアクセスコントロールとは、一般に、建物や部屋、セキュリティエリアなど、一定空間への人の出入りを管理するシステムを指します。
オフィスビルなどで社員が入口でカードリーダーにICカードをかざし、中に入る様子を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
このドアアクセスコントロールの認証に、ICカードやパスワードではなく、顔認証技術を用いることが可能です。
顔認証による入退室管理、ドアアクセスコントロールは以下のような仕組みになっています。

  • 認証する
    アクセスを制限したいドアやゲート等に設置されたカメラで、通る人の顔の情報を読み取ります。
    そして、事前にデータベースに登録された顔の情報と照らし合わせて本人確認をします。 顔認証システムによっては、通る人の体温を検知したり、立ち止まらず歩いている人の顔情報を読み取ったり(ウォークスルー認証)、マスクを着けたままの顔を判別したり、さまざまな機能を兼ね備えているものもあります。
  • 入退室できる・できない状態にする
    認証の結果、ドアアクセスが許可されている人物と確認できた場合に、電気錠の開錠、ゲートのオープンなど、入退室が可能な状態にします。
    また設定によって、本人確認の結果とは別に、特定の曜日や時間帯の入退室を不可とするなど、細かい制御が可能なシステムもあります。
  • 記録する
    本人確認の上、ドアの開閉を制御した情報などから、人の出入りを記録します。
    いつ・誰が入退室したのかを把握できるため、労務管理に活用したり、何か問題が起きた際に履歴を遡ったり、いろいろな目的で記録を活用することも可能です。

顔認証によるドアアクセスコントロールのメリット

ドアアクセスコントロールに顔認証システムを用いることで、いったいどのようなメリットがあるのでしょうか。

  • 高いセキュリティレベルを維持できる
    ICカードなどを使った入退室管理と異なり、顔認証では紛失や盗難のリスクがほぼありません。また、他人のカードを使った「なりすまし」も不可能です。
    このように、顔認証を用いることで不正な入退室を防ぎ、より高いセキュリティを保つことができます。
  • 出入りがスムーズになる
    認証に必要なICカードが見つからず、入口でカバンの中をゴソゴソ…という経験をしたことはないでしょうか。
    顔認証によるドアアクセスコントロールでは、出入り口でカードをかざす手間がなくなり、両手がふさがっていてもそのまま通ることが可能です。システムによっては立ち止まらずに歩いたままで顔の情報を読み取るウォークスルー認証もできるため、スムーズな通行を実現できます。
  • 来客対応などの手間を省ける
    来客する人の顔情報を登録しておけば、例えばオフィスで担当者がゲートまで迎えに行ったり、受付で来客者用のパスを渡して来客カードを書いてもらったり…という手間が不要になります。
    来客対応にかかる業務コストを、大幅に省略することができます。
  • 接触せずに認証ができ、衛生的
    顔認証は、カードリーダーなどの機器に触れることなく本人確認をすることができます。
    新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、接触に対する心理的負担が大きくなる中、衛生的に入退室管理ができる顔認証の活用が広がっています。

顔認証によるドアアクセスコントロールの活用例

このように、顔認証を用いたドアアクセスコントロールには、さまざまなメリットがあります。そのため、セキュリティや業務効率化に対する意識の高まりに伴い、多くの場所で導入が広がっています。主な活用例をご紹介しましょう。

顔認証によるドアアクセスコントロールの活用例
  • マンション
    マンションのエントランスに顔認証を導入することで、入居者は鍵を持ち歩く必要がなくなります。
    そのため、大きな手荷物を持っている時でも、カバンから鍵を取り出すといったわずらわしさなくそのまま建物に入ることができるようになります。
    システムによっては、「鍵の一時貸し」のような仕組みを兼ね備えており、予め顔の情報を登録しておけば、例えば同居していない家族が自宅に来る際に、自分が不在でも中に入ってもらうことができます。
    また、宅配ボックスと連動し、顔認証により荷物を受け取ることなども可能です。
  • オフィス
    オフィスで顔認証による入退室管理をすると、セキュリティを高めるだけではなく、前述したような受付業務のコスト削減や体温検知による社員の健康管理なども同時に実現することが可能です。
    また、入退室の記録がとれるため、勤怠管理、労務管理にも活用することができます。
    オフィスそのものへの入退室に限らず、一定役職以上のみ入室可能にしたい場所など、オフィス内の特定エリアへの入退室管理に顔認証を用いる企業も数多くあります。
  • 工場
    特に大きな工場では、勤務の交代時間など、ある決まった時間に大勢の人間の出入りが集中しがちです。
    また、従業員に加えて配送業者、取引先、外部の技術者、臨時の一時雇用者など、複数の人間が出入りをします。
    そのため、入退室にかかる手間を簡潔にして時間を短縮し、セキュリティを高めるために厳密な入退室管理をすることが求められます。
    顔認証によるドアアクセスコントロールによりこうした工場での課題をクリアし、よりスムーズで安全な入退室管理が可能となります。
    また、作業時間の上限が定められている業種がある場合は、一定時間経過後にアラートを出したり、ヘルメットやマスクをしたまま本人確認をしたり、工場特有の状況にあわせてより利便性を高めたシステムもあります。

  • 2023年3月に開業を予定しているJR西日本の新しい駅で、改札の一部に顔認証を用いることが発表され、大きな話題となりました。
    開始当初は定期券利用者に限定し、事前に顔の情報を登録することでそのまま改札を通過できるようにする予定です。
    交通機関での顔認証システム導入は広がっており、成田空港では、自動チェックイン機でパスポートを照合し顔の画像を登録すると、パスポートを見せることなく保安検査場や搭乗ゲートまで顔認証で通過することができます。

まとめ

まとめ

このように、大きなメリットがあることから、顔認証顔認証によるドアクセスコントロールの活用は各方面で広がっています。

また、精度やスピードに加えて、マスクをしたままの認証やウォークスルー認証、体温検知など、導入場所のさまざまな需要に応じて、顔認証システムそのものも進化を続けています。 多くの場所で顔認証によるドアアクセスコントロールが導入され、安全で便利な社会の実現に、さらに一歩、近づくことが期待されています。

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