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Blu-rayの規格について

概要

DVDを含めた光学ドライブの基礎を、次にBlu-rayについて記載いたします。

光学について

DVDやBlu-rayなどの光学ディスクは、いずれもドライブがディスクに対してレーザー光を照射し、それによりデータの読み取りまたは記録層の色素を分解したり、材料の結晶状態を変化させたりしてデータを記録します。

光学ドライブで利用されている可視光、紫外線といった光(電磁波)は、波長が短いほど狭い領域にデータの読み書きが可能となるため、同じディスクサイズでも短波長ほど多くの情報を書き込め、読み取れる。Blu-ray Discは波長405nm前後の青紫色レーザを光源として記録再生を行う。これに対して、DVDは同650nm前後の赤色レーザ、CDは780nm前後の近赤外レーザを光源とする。

波長が狭まるので、同一ディスクへの書き込みができるトラックを増やすと共に、1トラックにおける記録密度を上げることでBlu-rayでは記憶容量を増やしている。隣接しているトラック同士の間隔をトラックピッチというが、このトラック同士の距離を縮めることで大容量が可能となっている。

例えばトラックピッチはCD-ROMでは1.6μmだったが、年々微細化が図られ、DVD-ROMおよびDVD-RAM Type-I(片面2.6GB)では0.74μm、DVD-RAM Type-II(片面4.7GB)では0.615μmと次第に短くなっており、大容量化が図られている。Blu-rayではDVDの約半分の0.32μmとなっています。

さらにBlu-rayではピットのサイズがさらに最小化されている。このピットは光学記録メディアで、データを記録するくぼみのことを指す。この最小のピットサイズは、CDでは870 nm、DVDでは400 nm、最新のBlu-rayでは150 nmまで短縮されています。

ディスクについて

上述の過密化技術に加えて縦方向(厚み)を加えていくことでも大容量化が図られています。DVDでは片面2層メディアの実現で容量を約2倍に増やすことに成功しています。また、さらにBlu-rayにおいては既に4層を超える多層化が実用化されています。ただし、多層化した場合、表面層の影響により読み出しの品質は低下するため、深度の深い層へのアクセスはより難しくなります。

一般ユーザにとってBlu-ray Disc最大のメリットは、デジタルハイビジョン放送が2時間以上記録でき、2層メディア利用時には4時間以上記録できるところにあります。デジタルハイビジョン放送では、ビットレートが24Mbpsですが、Blu-rayではそれを上回るビット幅で記録が可能です。また、映像記録方式としてMPEG-2TSを採用しているため、デジタルハイビジョン放送をそのまま取り込むことが可能となっています。

その他

CD, DVD, Blu-rayの各規格において採用されたフォーマットは上記のハード的な技術と相乗的に容量および質の向上に貢献しています。Video-CDなどではMPEG-1が採用されていましたが画面サイズが352×240で最大ビットレートが約1,300kbpsでした。DVDにおいては画面サイズ720×480まで拡張、さらに最大ビットレートも10.08Mbpsまで増加しました。Blu-rayではMPEG-1/2よりもさらに高圧縮なMPEG-4 AVC High Profileを利用することでさらに画像および収録時間の向上を図っています。

書き込みについて

DVDの書き込み規格では、DVD±R/RWをはじめとして策定においては乱立状態になり、さらに各種規格に互換性がないという状態が生じました。そこで、Blu-rayの規格策定では、書き込みフォーマットの規格が先に策定され、その後同一の規格により読み出しを行う方向でドライブの策定がされました。従って、CD-RやDVD±RWが出た当初生じた以前のドライブで作成したメディアが読み込めないという不具合は生じないとされています。

現在書き込みの容量は片面2層の50GBまでが規格策定されていますが、最新の技術研究では16層化まで成功しています。このため、今後ともこの多層化技術の普及によりさらに大容量化が進むと期待されています。また、カメラ向けの小型化規格も策定済みで、こちらは容量が1層で7.5GB、2層で15GBとなっています。価格の低下と大容量化により今後も小型のBlu-rayを搭載したカメラが普及していくものと思われます。