米国オハイオ州の公共交通機関では、駅やバスなど、広範囲にわたる交通ネットワークの安全性向上に取り組んでいます。その中で特に課題となっていたのが、ブロックリストに登録された人物を、駅への入場やバスへの乗車前にいち早く検知することでした。
そこで同交通機関ではFaceMe Securityを導入。既存の監視カメラ映像から顔をリアルタイムで検出し、ブロックリストと照合する仕組みを構築しました。対象者を検知すると警備担当者へすぐに通知されるため、状況を早期に把握し、迅速な対応につなげることができます。さらに、Genetec Security Centerとシームレスに連携することで、監視カメラやシステムを大幅に入れ替えることなく、既存のセキュリティ環境を活用した顔認証の導入を実現しています。
公共交通機関では、駅やバスなど、広範囲にわたって多くの人が移動します。
そのため例えば対象者が駅からバスへと移動した場合、警備担当者が多数の監視カメラ映像を確認しながら、その動きをすばやく把握することは容易ではありません。また、米国では公共交通機関の職員に対する暴行も増加しており、利用者だけでなく職員の安全を守るためにも、トラブルが発生する前に対象者を把握できる仕組みが求められていました。
FaceMe Securityは、監視カメラの映像をリアルタイムで解析し、検出した人物の顔をブロックリストと照合します。対象者を検知すると、人物の画像や検知場所の情報を警備担当者へ通知し、迅速な対応を支援します。
同交通機関では400台以上の監視カメラを運用しており、FaceMe Securityを活用することで、多数のカメラ映像をリアルタイムで解析できる環境を構築しています。
導入環境に応じて、駅と車両でそれぞれ以下のように活用されています。
これにより、担当者が対象者の顔を記憶して多数の映像から目視で探したり、トラブル発生後に長時間の録画映像を確認したりする負担を軽減できます。駅からバスなどの車両内まで顔認証による監視範囲を広げることで、日々の監視業務を効率化し、対象者の早期発見と迅速な対応を支援しています。
公共交通機関で顔認証を活用する際には、ブロックリストへの登録基準やデータの保存期間、アクセス権限など、適切な運用ルールを設けることも重要です。
FaceMe Securityは、ロールベースのアクセス権限管理や操作ログに対応し、適切なシステム運用を支援します。
また、ブロックリストに一致しなかった人物の顔画像を一定期間後に自動で匿名化できるほか、監視対象外のエリアを映像上でマスキングするプライバシーゾーンにも対応しています。 さらに、FaceMe Securityは外部のクラウドサービスではなく、Genetec Security Centerを含む事業者側のセキュリティ環境内で運用できるため、既存のデータ管理ポリシーに沿った運用が可能です。
FaceMe Securityの導入により、既存の監視カメラやGenetec Security Centerを活用しながら、駅から車両内までブロックリスト対象者をリアルタイムで検知できる環境を構築しました。主な導入効果は以下のとおりです。
既存の監視設備を有効活用しながら、広範囲な交通ネットワークの監視を効率化し、利用者や職員の安全確保につなげています。
¹ Federal Transit Administration, National Transit Database, major transit worker assault data, FY2014 to FY2024 (2025 update).
² Mineta Transportation Institute, “A National-Level Hazard: Growing Assaults on Transit Staff” (May 2026).