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岡田 義雄 先生
学校紹介
令和7年に創立104年の伝統をもつ、高等学校(総合学科)です。「『夢実現』在りたい未来・なりたい自分を創造する」教育方針のもと、ひょうご学力向上実践研究事業や令和6年度に文部科学省 高等学校DX加速化推進事業(以下、DXハイスクール)に採択され、ICTを活用した文理横断的・探究的な学びや地域貢献活動などを通じて、視座を高く視野を広げ、自立して他者と協働して積極的に社会に貢献できる人材を育成しています。
PowerDirector の活用事例
授業や部活動、地域公開講座など、学校のあらゆる場面でいつでも簡単に操作でき、魅力を発信できる
PowerDirector を活用
<1年次>
「情報Ⅰ」 国家資格取得にむけた解説動画作成
高等学校DX加速化推進事業の一環として、1年生全員に国家資格「ITパスポート試験」の受験を位置付けています。特に「情報Ⅰ」で扱わない分野を中心に、テキストに沿った解説動画を作成しました。動画は、校内ポータルツールのMicrosoft
Teamsでいつでも視聴し学習できるようにしています。
<1年次>
「産業社会と人間」 近隣商業施設にある施設紹介動画
1年次の地域産業学習の一環として、近隣商業施設のコープこうべ・西明石店にある「憩いスペース」の利用者促進を行うための動画を作成しました。趣旨説明・ソフトウェアの扱い方・動画作成を計4時間で行い、完成した動画について、コープこうべの方から直接講評を頂き、利用促進のアイデアを深め、さらなる改善点をグループで出し合った結果を発表しました。
<3年次>
「マーケティング」動画コンテスト
商業科目「マーケティング」選択者が、プロモーション学習の一環として、「地域の魅力発信動画」の作成に取り組みました。題材には、京都府福知山市および鳥取市を取り上げ、既存の素材や公開データ、自治体の公式情報等をもとに、厚生案の作成、資料収集、編集作業を行い、地域の特徴を分かりやすく伝える映像コンテンツに仕上げました。完成した動画は、地域の魅力を効果的にまとめた作品になっており、今後、外部コンクールへ出品する予定です。この取り組みを通じて、生徒は情報の取捨選択、構成力、表現力など、実践的なプロモーションスキルを身に着けることができました。
部活動
コンピュータ部
地域公開講座「生徒に学ぶクロマキー×動画作成」講座
8月8日(金)に実施した表記の講座においてコンピュータ部員が講師役となり、受講者に操作説明や制作のサポートを行いました。
本講座ではクロマキーや編集ソフト、ジンバルカメラを使い、1分程度のオリジナル映像作品を制作し、最後に全員の動画を鑑賞し、お互いの作品を見る中で笑顔や感想が飛び交い、参加者同士、そして生徒と地域の方との交流も広がりました。
放送部 「部活動紹介用動画」
夏の体験入学、秋のオープンハイスクールなど、本校を志望する中学生や保護者に向けて、学校や部活動の紹介動画を作成し、放映をしました。参加した中学生や保護者から、学校の雰囲気が知れて良かったと多くの声を頂きました。
授業展開 "四方山話"
活用内容でも触れたとおり、学校のあらゆる場面で PowerDirector
を活用しています。
最初に苦労したのは、「時間」と「経験値」です。生徒の多くは動画編集が初めてで、教員側もプロではありません。授業時間内で、企画・撮影・編集・発表までやり切るために、①撮影前に「どのテーマを伝えるか」を一言で決める、②構成をノートやホワイトボードに書き出す、③撮影した素材を吟味する、といった“型”をつくるようにしました。これにより、操作に迷って時間が過ぎるのではなく、「伝えたい内容に時間を使う」流れができてきました。
面白い変化として、ふだん教室では発言の少ない生徒が、カメラの後ろや編集担当になると急に生き生きし始める場面が多く見られました。地域公開講座「生徒に学ぶ
クロマキー×動画作成」では、大人を相手に、生徒が講師として
PowerDirector
の操作を教えました。その中で「相手に分かるように伝えるには、自分がきちんと理解していないといけない」ということを生徒自身が実感しました。また、ITパスポート対策動画を
Teams
に掲載すると、試験前だけでなく、ちょっとしたスキマ時間に繰り返し視聴している履歴が見られ、「授業で終わらない学びの場」をつくるうえでも、動画という形は大きな武器になっていると感じています。
PowerDirector ご使用のご感想
PowerDirector
は、「多機能なのに、授業で使うハードルが低い」ことが最大の魅力だと感じています。タイムライン編集やカット、テロップ、BGMの挿入といった基本操作が直感的で、初めてでも3時間程度の授業で、撮影から編集・書き出しまで一通りできるようになりました。テンプレートやタイトル、トランジションが充実しており、「ちょっとした工夫で一気にプロっぽく見える」経験を生徒に与えられる点は、学習意欲の向上につながっています。
また、AI自動文字起こしやクロマキー合成が簡単に扱えるため、コンピュータ部の地域公開講座では、初めて動画編集を体験する一般の参加者でも、短時間でお気に入りの作品を作ることができました。書き出し形式も豊富で、校内ポータルの
Microsoft Teams
用、オープンハイスクールでの大型スクリーン用など、用途に応じた形式で素早く出力できる点も、学校現場では大変助かっています。
一方で、できることが多い分、生徒はついエフェクトや演出に夢中になりがちです。授業では「PowerDirector
はあくまで“伝える”ための道具」であり、まずはメッセージと構成を考えてから編集に入ることを繰り返し伝えています。同じソフトを、基礎表現から本格的なプロモーションまで一貫して使えることが、生徒は場面に応じた“情報発信のしかた”を継続的に身につけていくことができており、教育現場にフィットしたツールだと感じています。
PowerDirector にて編集したコンテンツサイトのご紹介
本校Webページ(地域公開講座 生徒に学ぶ動画3D体験講座)
https://www.hyogo-c.ed.jp/~meinan-hs/5_gakusyuu_shinro/gakusyuu-shinro_top.html