色味の異なる写真を元の色に戻す
色味の異なる写真を元の色に戻す
RAW現像、ホワイトバランス、メリハリを加える
光源の色によって傾いた色味を、本来の色に戻す方法です。自動的に補正する方法と、さらに手動で微調整を加えます。ここではRAW画像を使ってホワイトバランス調整をします。RAW画像はJPEG形式の写真よりも色の情報が多く含まれているため、柔軟な色補正ができます。
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補正前 |
補正後 |
■ホワイトバランスのプリセットによる自動補正
PhotoDirector 8 には、色味を自動的に補正する機能があります。「調整」の「手動」で「全体調整ツール」の「ホワイトバランス」を開くと、「元画像」と表示されている部分をクリックしてプリセットを開きます。
リストの中から撮影時の光源の種類から選ぶこともできますが、一番下にある「自動」を選ぶと、自動的にホワイトバランスを調整します。
ホワイトバランスが自動的に補正されて、かなり色味が改善されました。
ただしこれで完璧に補正されるとは限らないため、手動で微調整を加えます。
■ホワイトバランスの微調整
自動ホワイトバランスによって黄色みは解消しましたが、青みが強く感じられるため、「色温度」のスライダーを右にドラッグして「2635」に高めて青みを和らげます。
緑色の傾向を「色かぶり」のスライダーを右にドラッグしてマゼンダ寄りにすることによって解消します。「23」に設定します。これで色のバランスが整いました。
■明るさとコントラストを補正
色味が改善したので、次は明るさとコントラストを調整します。
「色調」の「中間調」を「37」に高めて、バランス良く全体を明るくして、「暗い」を「47」に、「暗い(強)」を「20」に高めて暗い階調を明るくします。
さらに「コントラスト」を「23」に高めて明暗を強調し、「色合い」で「自然な彩度」を「66」に高めて、主に地味な色を優先に鮮やかさを加えます。
■輪郭にメリハリを加える
「HDRエフェクト」の「エッジ」で「強度」を「4」に高めて、ぶれ気味な輪郭をくっきりとメリハリを加えて引き締めます。
「前後の比較」で「左右」を選ぶと調整前と、調整後を並べて比較してみます。「1枚表示」をクリックして元の表示に戻します。
■色収差の補正と周辺光量効果を加える
仕上げに、明暗の差が激しい輪郭に沿って不自然な色の帯が生じる「色収差」を目立たなくします。
「ズームツール」で白い花を拡大表示すると、輪郭に不自然な青い縁取りが見られます。この不具合をレンズ補正」の「色収差」で修正します。
ここでは青い色が見られるので、「ブルー/イエロー」のスライダーを右側のイエロー側にドラッグして、青い輪郭がほどよく見えなくなるように調整します。「54」に設定しました。
仕上げに、写真の縁に、白いソフトな枠の効果を加えます。「レンズ補正」の「周辺光量効果」で「影」の数値を「27」に高めると、写真の周りにぼかしの入った白く淡い枠で囲まれます。これで完成です。
補正前と補正後を比較すると、RAW画像であればここまで色を改善することができます。JPEG形式の写真よりもファイルサイズは大きくなりますが、できるだけRAW画像で撮影して、より幅の広い調整や編集に活かしましょう。
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