台湾 台北(2024年9月25日) – CyberLink Corp.(5203.TW)(本社:台湾新北市、以下サイバーリンク)AIと顔認証技術のパイオニアであるサイバーリンクは、AI顔認証エンジンFaceMe® SDKの新バージョン 7.0.0 のリリースを発表しました。
今回の新バージョンでは最新の第11世代 (VH 11) 顔認証モデルが搭載され、他人受入率の精度が 300% 向上し、従来の顔認証モデルVH10との比較において本人認証率を最大 43% 向上、さらに顔検索速度も 109% の高速化を実現いたしました。また、 iOSデバイスの3D深度カメラを活用したなりすまし防止機能の強化や、Jetson AGX Orin の最新シリーズ (Jetpack 5.1.3) にも対応しています。
顔認証システムは防犯・セキュリティや利便性の向上に寄与する重要な技術であり、さまざまな分野での利用が広がっています。実際の認証シナリオにおいては、精度や速度も非常に重要な要素ではありますが、一方で画像や動画、精工な3Dフェイクマスクなどを用いた「なりすまし行為」など、顔認証の信頼性への脅威が増大しているため、これらを防ぐ「なりすまし防止」機能の重要性も高まっています。
今回の FaceMe® SDK のアップデートでは、精度や速度といった基本性能の向上と同時に、巧妙化する顔認証への「なりすまし行為」による脅威に対し、一層信頼性を高めるものとなっています。
FaceMe® SDK 7.0.0 のアップデートおよび新機能
<第11世代顔認証モデル (VH 11) >
最新の顔認証モデル第11世代は従来の顔認証モデル第10世代と比較し、最も厳しい他人受入率(FAR)のしきい値を1e-6(100万分の1)から3e-7(1000万分の3)へ300%アップし認証テストを実施。この厳しい判定条件においても96.64% の高い認証精度を記録しました。これにより一層厳密に顔認証を行うことが可能となり、他人が不正に認証される可能性を極限まで減少させます。
※想定導入シナリオ : 顔認証専用端末を用いたオフィスや工場などにおける入退室管理の強化、顔認証による決済、オンラインサービス等におけるeKYC(オンライン本人確認)の実現など
最新の顔認証モデル第11世代は従来の顔認証モデル第10世代と比較し、他人受入率(FAR)1e-6(100万分の1)の条件において、本人認証率(TAR)が43%向上し 97.58%の認証精度を記録しました。
最新の顔認証モデル第11世代は従来の顔認証モデル第10世代と比較し、 NVIDIAの最新GPU、RTX 2000 Adaを用いた場合、1: N 顔検索にかかる時間が109%高速化され、0.0011ミリ秒となりました。
<iOS デバイスの3D 深度カメラを活用した「なりすまし防止」機能を強化>
従来のiOSデバイスの3D深度カメラを使用した場合においては、精工な3Dマスクによる「なりすまし攻撃」を防止する事が難しいケースがありました。
最新バージョンは深度情報を捉える「3Dなりすまし防止」技術に加え、カメラ画像から人間らしさを判定する技術を組み合わせることで、3Dマスクを使った「なりすまし攻撃」を高い精度で防止することが可能となりました。
※想定導入シナリオ : iOS デバイスを活用したeKYC (オンライン本人確認)全般の強化
※FaceMeのなりすまし防止機能について
FaceMeのなりすまし防止機能は、2023年9月に実施された「なりすまし行為による不正を検出するプレゼンテーション攻撃 (PAD) テスト Convenience” カテゴリー」において不正検出率100%を記録し、参加82のアルゴリズムの中から、1位の評価を獲得しました。また、FaceMe のなりすまし防止機能は、2Dなりすまし防止機能、3Dなりすまし防止機能が用意されております。
*2Dなりすまし防止機能では、PCやスマートフォン、タブレットの内蔵カメラをはじめとするRGBカメラ向けに、写真や動画、3Dマスクによる「なりすまし行為」を防止することができます。また、3D深度カメラ、IRカメラを使用した3Dなりすまし防止機能にも対応しております。
<その他のアップデート>
・Xavier NX、AGX Xavier、Orin Nano、Orin NX、AGX Orin
アプリケーションで使用する機能を選択する事により、不用な機能のモジュールはメモリにロードされず、アプリケーション実行時の使用メモリ量を削減できます。
※設定可能な機能 : 顔特徴点の抽出、マスク着用有無の検出、顔の向き、年齢、性別、感情、帽子・ヘルメット着用など遮蔽状態の取得
FaceMe® SDK の製品情報はこちら : https://bit.ly/4cQ13Lr
顔認証の導入や動作環境など技術面に関する解説はこちら : https://bit.ly/3XvIszP
なりすまし防止機能の導入事例や詳細の解説はこちら : https://bit.ly/3TkSf9j
■サイバーリンクについて
1996年に設立。台湾に本社を置くマルチメディアソフトウェアとAI顔認証技術の世界的リーダーです。デジタルコンテンツの創作、マルチメディアコンテンツの再生、AI 顔認証エンジンなどの多岐にわたるソリューションの開発を行っており、マルチメディアからスマートリテールなどのニーズに応えています。 コンシューマー向け動画・写真編集ソフトウェア製品は、欧米をはじめ世界各国で、プロの映像制作者から一般クリエイターまで数億のユーザーを獲得しています。
日本法人であるサイバーリンク株式会社は、1998年に設立。日本のマーケットに向け、マルチメディア関連ソフトウェアの開発・販売を手がけ、主力人気商品の動画再生ソフト「PowerDVD」、動画編集ソフト「PowerDirector」などは多くのユーザーに支持されています。
映像の品質に大きく影響するコーデックを中心とした多数の特許を持ち、最先端の技術への対応や使いやすさを追求した製品を開発することを目指し、この技術力をもとにして、新たに顔認証システム「 FaceMe® 」を開発。セキュリティシステム、個人認識・個人認証に最適なソリューションの提供を通して、新しい「暮らし方」を創造しています。
サイバーリンクについての詳細は公式HPをご覧下さい: https://jp.cyberlink.com
■お問い合わせ先
担当: 和田 翔平 contact_pr_jpn@cyberlink.com
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